さて キャンプから帰った後 早々見てみました
ヤフオクを・・・・・
幾つか商品が出品されていました、日本で商品化されているような物もありました
友人の話と違い、その商品は作りもしっかりしており
問題なさそうです
しかし、本体が大きく持ち運ぶには今ひとつ という印象です
実は過去の経験から今回の企画には、値段だけでない別の可能性を
感じていたのです
以下に少し 自分のストーブ歴を紹介してみますね
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これは、今は見ることも無くなりましたが
オートバイで長距離ツーリングの時に
愛用している物です
第二次世界大戦時からの米軍採用の
タイプで今と違い当時”赤ガス”つまり
レギュラーガソリンが使える唯一の物でした
さすがは軍使用で故障知らずです
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それ以外のガソリンタイプはコールマンがありましたが、
ホワイトガソリン以外を使うとすぐに壊れたのです
これは、ケースに燃料ホースを入れておいて、使う時にバイクのタンクから
ガソリンを移して使いました、 つまり別に燃料を準備する必要が無いのです。
何泊しても燃料に困ることはありません、今でもベストな方法ですね
欠点は火力調整があまり得意ではないので、テクニックが必要です(米を炊くのに)
しかし15年以上前の話ですけどね (^^ゞ
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これは車で旅行する時に使用します
理由は、燃料が”灯油”だからです
車はガソリンを取り出すのは大変です
車内でガソリンが漏れても危険です
しかし灯油は全国何処でも簡単に
手に入ります!
安全です 火力調整も楽チンです
車だから重さも関係ありません
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ちなみにこれはSIGG-Fire-Jet です
最初のSMPが廃盤となり
泣く泣く故障の時を考えて買いました
コンパクトで静か灯油もガソリンもOK!
そうですこれも軍採用品です!(^^)
どうもこのキャッチに弱いです
これも随分活躍しました
でもこれも廃盤・・・・・
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これは 初めて買ったガス器具です
風に強いですが大きくて重いです
ガスは山行用にと思ってかいましたが
当時はチョイト日帰りハイクには
荷物だな〜という感じですが
結構活躍しました、
それにしても古いです
利尻〜礼文島 トレッキングの時には
大切な相棒でした、
実はこの時事件が起きました!
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これが現在一番活躍している
NEWフェース!
小さくて火力もあり
リュックのポケットにヒョイ!
と入ります
風には強くないので
折りたたみ式の風防を一緒に
携行します
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ガス以外の欠点はプレヒートです
プレヒートとは 燃料が気化するために行う 余熱のことです
灯油などそれなりに時間がかかります
だからハイ点火して終わったら消して、また点火して! が苦手です
ガスの良いところはそれが自由です
だから 最近はコンパクトだから、両方携行します
お茶を沸かすのはガスみたいに使い分けます・・・・・・
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さて
話が長くなりましたが、先ほどチラリと書いた、
利尻島〜礼文島 トレッキングの時に7泊以上だったのですが
行きに飛行機で北海道まで飛ぶ時に、なんと ガス缶は全部没収されたのです!
最近のテロとは関係ありません、昔の話だからです
ガス缶は昔から携帯禁止品だったのです、しかも機長預かりでは無く
運んでもくれません・・・・・・
しかたなく諦めて全部破棄して、北海道まで行きました
現地手配にすることにしたのです。
しかし 北海道のローカルなところに当時 キャンプ道具を扱う店は
ほとんど?全然なく! やっとの思いで 250g缶を少し購入できたのですが
あまりに量が少なすぎたのでした、ですから旅行は燃料節約の厳しいものでした
当時でもカセットガス用ボンベは何処にでもありました
そうです!
今回これが素晴らしいと思ったのは、燃料が何処でも手配できる!
これなのです、キャンプ用器具は素晴らしい性能を持っていますが
家庭で使う物ではないので、田舎に行くと手に入りません
しかしカセットガス用ならたいがい入手可能なのです
素晴らしい!(^^♪
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では早速どのような仕様にするか考えました
(そうです理想とする物が無いから作るのです!)
?コンパクト
?簡単に作れる?
?安全性が高い?
そんな訳でイロイロ考えました、商品を参考にしましたが、どうしても大きくなります
特にカセットガス用の缶に安全にガス漏れなく取り付ける方法がなかなか
上手く思いつきませんでした、
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そこで 空のガス缶を使って
カットモデルを作ってみました
するとイロイロな事が判りました
一つはガス缶のバルブです
ビックリするぐらい簡単な構造です
缶のキリ欠は意味がありました
キリ欠はそれが上を向く事で
液化ガスが直接出るのを防止する
ために付いていました
バルブはノズルを押すと黒いゴムが
押されて、曲がる事で
ノズルに空けてある横穴の回りに
隙間が出来てそこからガスが出る
構造です、
しかも、相手は気化ガスが対象なので
バルブの横穴は1φほどの
凄く小さい穴でした
もう一つ大事な点が見つかりました
それは、センターの穴以外
つまり回りの隙間からもガスが
出てしまう!
という事です、
これは全体をカバーしないと
ガス漏れしてしまいます・・・・・・・
む〜 どうするか・・・
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あ〜でもない こ〜でもない・・・・・・
散々悩んだあげく、小さくて単純なデザインが完成しました!
上手くいけば、理想の詰め替え装置になるはずです
まずは図面を書いてみました
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そしてこんな感じになりました
実はこれは バージョン3です
基本設計は良かったのですが
細かいところで不具合があり
今回の図面に落ち着きました・・・
写真では解り辛いですね
画像が大きいのでご勘弁を (^^ゞ
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では図を見ながら部品の製作です
今回は”旋盤”という
工作機械を使います
材料はアルミと真鍮
それとエンビのパイプです
アルミは7000系という種類で
ジュラルミンなどと呼ばれていて
一円玉と違って、とても硬いアルミです
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まず
外形から削りだしていきます
この手の加工は段取りが
とても大切になります
そうしないと、精度が出なかったり
最後は必要な加工が出来なく
なったりします
今回は複雑な加工ではないので
それほど問題ないですが・・・
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外形の後は
内部の加工に入ります
ドリルの刃が止まっていて
穴を空けられる方が回転する
という光景は
はじめは不思議に感じます
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下穴を加工したら
次に、目的に大きさに
中ぐりという作業で目的の大きさと
深さに加工します
ガス漏れしないよう
にするために、ここでは一応
1/100(0.01)mm以内の精度を
目指します
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次に Oリングと言われる
ゴムパッキンが入る
溝を削ります。
この手の加工では
目的の加工をするために
加工用の刃物も自作しなくてなりません
結構それを作るのに
時間がかかります
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どうもデジカメの調子が悪く
綺麗に写りませんが
缶取り付け口の方の
加工が終了しました
加工時に出来るバリを
処理して次の加工に入ります
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次は”ねじ切り”作業です
旋盤と言う機械は好きなサイズに
好きなピッチ
(ネジの山と山の距離のことです)
を切ることが出来ます。
今回は1.25mmのネジを切りました
しかし、ねじ切りは結構難しい作業です
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一応これでカセットガス缶側の
加工は終了しました!
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部品の反対側を加工するため
部品を一度外して
反対側にくわえ直します
その後、先ほどと同じように
どんどん加工していきます
精度の必要なところは
途中何度も計測しながら進めます
一度のミスで部品がパーになる事も
ありますからね
今回は最後に 雌ネジ を切ります
雌ネジ切りは更に難易度が高いです
失敗すると、部品も刃物工具も
壊れる事があります・・・・
とにかく慎重に (^^ゞ
次にキャンピングガス缶の
取り付け部品の製作です
こちらも、単純な部品ですが
段取りを間違えると
精度が維持できないので
最初に良く考えてから作業します
ガス漏れが無いように
精度についても注意が必要です
先端の溝の深さなどは
パッキンメーカーのデータ表から
計算して作りますが
結構精度は厳しい内容でした
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ガス缶の取り付けのネジは
”タップ”という工具を使いました
これはネジを切る道具です
ガス缶はインチ規格のネジで
日本のJISやISOの国際規格に無い
物です(インチでも特殊サイズでした)
水道関係やガス物などなぜかこの
インチ規格がいまだに多いです
普段使いなれていない単位なので
ピントきません、ちなみにこれの直径は
7/16 インチです。
ピントきます? 約11.1125mmです
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次に回す時の滑り止め加工です
ローレットという道具で加工します
上下の駒を強く押し付けて
その模様を相手に移します
転造という加工法です
よく機械のダイヤルなどに
使われていますね
どんどん加工して
最後はこんな感じの部品にします
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今回の一番の苦心した部品です
材料はエンビのパイプです
これは水道などで良く使われます
値段も安く、しかも耐久性もバツグンで
割れにくいので
今回採用しました
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外形を製作したら
今度は均等に
切れ込みを入れます
さて どんな感じになるか
完成がたのしみです
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というわけで
なんとか部品が完成しました
はたして上手くいくか?
組み立てて早速テストです!
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完成です (^^)
この写真だと
なんだか良く解りませんね
次の写真から
どんな感じになるか
お見せしますね・・・・
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ジャ〜ン!
成功です (^^)!
こんな感じでガスを詰め替えます
一応缶を持って振っても
ガスが漏れる事はありませんでした
簡単そうに書いてますが
実はいくつか問題があり
部品を作り直したりしてます (^^ゞ
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左の写真が両方の缶のバルブが閉じている状態
右の写真がバルブが開いて、ガスが移動している状態です |
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それぞれ、取り付けいる状態の写真です。
特にカセットガス缶の方は、プラスチックのツメが内側に入りこまないように
なって缶とロックする構造です
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こんな感じだとイメージできる
と思います
単体では、部品のツメが自由なので
パチンと入ります
しかし本体をねじ込むと
ツメが曲がらなくなるので
最初にある、缶のカットモデルの
凹みにツメが引っかかり
その結果ロックするのです
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最終的に重さは67g 手のひらに乗るサイズ に収まりました
まずまず満足のいく出来となりました |
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セットで置くとこんな感じです
友人が右のような袋を作ってくれました、なかなかいい感じでお気に入りです
最近では、長めの連泊でもガスセットで出かける時が多くなりました。
理由はガスが簡単に手に入るからです!
足らなくなったら移動時や買出しの時に何処でも手に入ります
最近ではコンビニでも入手できますからね (^^)
欠点は、缶のごみが出る (これは専用缶でも同じですが)
寒い時期はやはり火力が弱い(プレミアムガスがあれば寒冷地仕様と同じ?)
ですが、ほとんど問題ないです、メリットの方が多いですね
ベースキャンプから、小型タンクに補充して近くにハイクに行く なんて使い方や
(今まで小型缶はすぐに無くなるので荷物になるしコストパフォーマンスも悪かった)
残り少なくて火力が弱い時には、補充したり
メインのタンク(大きい)をいくつも持っていかなくて良いのは
とにかく便利ですね (^^♪
何人かの友人にもプレゼントしましたが
みんななかなか気に入ってくれたようです
「缶にガスが移動する感じが楽しい」 なんて友人もいます
ガスがなくなると楽しそうに補充していたりします
内部の圧が高いのに何で移動するのかな?
初め不思議でしたが、考えると缶どうしの圧力はほぼ同じなので移動するのです
だから圧力バランスが悪いとほとんど移動しなかったりしますが、
逆に上手く圧力差を使うとあっと言う間に移動します
他の方のWebサイトでも、探すと紹介してる方がいますが
下の缶を冷やすとか書いてあります・・
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自分は、上の缶を手で握って暖めたり
写真の凹みにお湯を入れたりします
これは結構良いです
やはりガス缶のノズルが1mmぐらいの
穴なので移動しにくいのは
仕方ありませんね
ガスの最後の方は、
カセットガスの切り欠きを下に
少し傾けて振るのが良いです
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こうすると、缶の構造上ほとんどのガスを移動することが出来ます
逆にすると当然入っていかないので、缶にガスが残ってしまいます
最後に・・・
あくまで自己責任ですが、これはGoodな企画でした
いくらよいアイデアでもガス検を通る商品は出ないと思いますし
メーカーの人が見たら怒られるかもしれませんが・・・
一応成功という事で終わりたいと思います
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